デジカメ売場で写真用語が乱れてます
土日のバイトでお客さんにカメラの販売をしていると、「??どうも話がかみ合っていないぞ!?」ということがあるのだが、笑い話のような勘違いなのでここに書きとめておくのだ。
・シャッタースピード
写真を知っている人ならフィルムを露光する時間で、1/60秒とか1/500秒というものをシャッタースピードと呼んでいる。
しかし売場ではオートフォーカス合焦時間のことをシャッタースピードと呼ぶ人が少なからずいる。感じとしては1~2%。
初めの2人位は何を言っているのか直ぐには掴めなかったのだから、相手は何の疑問も持たずに正しいと思って発言しているのだ。
・手振れ
今では全てのデジカメに手振れ補正機能が付いている。これの働きはあくまでもシャッターレリーズ時のがく引きや、乗り物上の振動といった、カメラ本体が動くことによる写真のブレを抑えることにある。
ところがかなり多くの、多分30%くらいの人は、走り回るペットなど動く被写体をぶれずに写す機能と混在している。もちろんこの場合はシャッタースピードを早くする意外に対応策は無いのだが、このレベルのユーザーはもはやシャッタースピードや露光といった概念は持っていないので、この話題が出た場合は注意深く顧客のイメージしていることを聞きださないといけない。
その答えがシャッタースピードの問題であるときは「スポーツモード」で撮影するように指導しないと、「新しいカメラを買ったのに前のと変わらない」とクレームに成りかねないのだ。
・背景ぼかし機能
背景ぼかしとは、被写界深度を浅くした時、被写体のみに合焦させてその前後をぼかすことを指すカタログ用語である。被写界深度を浅くするということはレンズの絞りを開くということであるが、カタログに「背景ぼかし機能」と書かれていると、被写界深度など関係なく撮影者が勝手にイメージする背景は無条件にぼけてくれると思い込んでいるようである。
実際には被写体と背景が近いとぼけないのだが、この辺りの話になるとカタログを使って店頭で説明するのはちょっと難しい。
せめてカタログで「背景ぼかし」という言葉を使わないでくれれば、誤解や落胆は減ると思うのだが。