カシオ EX-ZR15

外観はこれと言って目立った特徴の無いコンパクトカメラである。しかしこれが新発売なのである。

 

このカメラの一番の特徴は、シャッターを連続して切ることができる点である。デジカメは画像データをメモリーに記録するので、その書き込み動作を行う間は撮影ができないのだが、今までのカメラと違って書き込みと撮影を別のCPUで行うようにして高速化を果たした。

実際の時間としては、1秒前後のことなので数字だけではピンとこないのだけど、例えば小さい子どもやスポーツの写真を取ろうとすると、このレスポンスがとても重要になるのである。

実際に撮影してみると、確かに早い。これは強力なセールスポイントになる。

 

二番目の特徴は最近は”背景ぼかし”と呼ばれる、被写界深度によるぼけを画像処理で疑似的に作り出す機能を内蔵していることである。

この画像はその機能を使って撮ってみた写真なのだけど、、、何とも不自然なボケ方である。わざと意地悪な、近景から遠景へ連続した被写体を使ったのでこのように弱点が露呈したが、この特性を知っていれば積極的に活用して雰囲気のある写真を撮ることができよう。

 

ソニーは既に主要モデルに類似機能を搭載しているが、こちらは被写体と背景とカメラの位置関係に制約が多く、簡単に使える機能ではない。

その点EX-ZR15は難しいことを考えずにシャッターを切れば、あとはカメラの方で何とかしてくれて、それっぽい写真に仕上げてくれる。

 

デジカメはカメラという名のオモチャになっている。まあ元々写真は高級な趣味だったわけで、何十年もかけて底辺の拡大が進行していると考えれば、このようなカメラの進化?も意味があると言えそう。