SONY α65 with Canon IXY410F
先にこの2台の概要を述べておく。
SONY α65は発売からまだ10日しか経っていない、最新式の一眼レフカメラである。
一方Canon IXY410Fは発売から1年経過した、既に旧型となった汎用コンパクトカメラである。
現在の店頭実売価は12万円と1万円といったところ。
SONY α65の最大の目玉は、2400万画素でISO16000の最高感度を実現したところ。まずはそのISO16000で撮影した写真を見てみよう。
2400万画素=6000×4000である。それをネット用に縮小したのがこの画像。
画像をクリックして拡大するとわかるが、こんなに汚い写真は見たことがない。非常用として考えても実用性はゼロである。
この写真はピクセル等倍の画像を一部切り出してきたものである。
インクジェットでプリントしたものをドブに落としたように見える。酷いものである。
では気分を改めて、ISO800の画像を見てみる。
今度は概ね良好である。
では次に、先ほど同様に等倍で表示してみる。
ISO16000と比べればとても良くなった。
しかし、数々のデジカメを見てきたボクの目は節穴ではないのだ。
ここでCanon IXY410Fが登場するのだ。
たまたま同じ売り場でISO800にて撮影したものがあるので、比較してみよう。
こちらは1200万画素である。
どちらの写真も蛍光灯がフレーム内にあるので、露出の加減には目をつぶる必要があることを先に述べておく。
このCanon IXY410Fの写真、価格が10倍違うカメラにしてはなかなか良く撮れている。
細かいことを言えばレンズはチャチだし、ラチュード(めりはりのようなもの)も狭いが、ナチュラルな良い画であり、バカチョンとしては十分である
そして最後にSONY α65と同様に等倍の画像を切り出してみた。
なるべく似た条件になるよう、吊り下げ看板と天井部分を用いた。
言うまでもなく、同じISO800同士なのに、値段が10倍以上高いカメラの負けである。
ISO800同士で比較したとき、SONYの方は粒子が荒れ階調も滅茶苦茶になってしまっている。これは2400万画素という高解像度を狙った仇である。
これまでのカメラは多くても1600万画素であり、これが一気に1.5倍となったのである。当然ながら感度は1/1.5減るし、情報処理量は1.5倍に増えてしまう。
減った感度分を後処理で辻褄を合わせようというのだから、情報処理部分については量と速度の両方をパワーアップしなければならないのだが、企画通りに実設計が出来上がらなかったのであろう。
そもそも2400万画素というニーズは本当にあるのだろうか?
結論として、このカメラは買いかと聞かれたら、Noと答えるしかないでしょう。