Nikon 1 V1/J1

いよいよ御大Nikonがミラーレス一眼に参入した。10月20日に発売となったV1とJ1に今日バイト先の売場で触った感触を書いてみる。

 

V1とJ1の違いはビューファインダーの有無とLCDの解像度が主なもので、これは好みとお財布の具合、あるいは家族会議で決めればよいと思う。

もっと本質的な大切なことを書こう。

このカメラは買か否かだが、買い、それも強くお勧めする。

ミラーレス一眼というジャンルは、昔ながらの一眼レフカメラの画質を維持しつつ光学ファインダーを省略することで、小型化を実現するというコンセプトで商品開発されている。

先行したオリンパス・パナソニック・ソニーの3社はいずれも、小型化しつつ新しい機能を盛り込んできた。

しかし後発のNikonは、これら先達が市場に送り出した商品がどのように受け入れられて来たかを、とても精密に分析してきたことが分かった。

Nikonが考えたこと、それは基本に戻ること。

つまり小型化しながら画質を維持するということを忠実に行ったのである。

 

画質を維持するには何をすれば良いかというと、突き詰めて言えば撮像画素(素子ではない)の大きさを維持するということである。

次に小型化するにはどうすればいいかと言うと、撮像素子の大きさを小さくすればレンズが小型化できる。

 

Nikon 1は素子のサイズを先行他社よりも小さくした。そしてその分画素数を減らしたのである。撮像画素サイズを計算してみたところ、11.56平方ミクロンであった。

他メーカーの計算結果も並べてみると、パナソニック:14.21

及び18.48、オリンパス:18.49、ソニー:22.84という具合。

(参考 1600万画素のコンパクトカメラ:1.69!)

 

Nikonとソニーでは丁度倍半分違うので、これだけを見るとソニーの方が画質が良さそうであるが、最高感度値がソニー:12800~25600、Nikon:6400なので電気的な増幅度は同じ(ノイズが乗る元凶)と言える。

 

Nikon 1は素子のサイズを小さくしたことで、レンズを一から設計した。そしてこれが素晴らしい商品を生み出した。

上のレンズ画像は10~30(35mm換算で27~81)、下が30~110(81~297)なのだが、驚くほどコンパクトに仕上がっている。

マイクロフォーサーズの14~45(35mm換算で28~90)と比べて格段にコンパクトで高級感がある仕上げと操作感を持つ。

更に30~110に至っては信じられない程にコンパクトであることが上の画像からもわかると思う。さすがレンズメーカーである。

 

J1とV1の良さは実物を触ってみないと分からない。

テレビコマーシャルもやっているし、カタログにも気合が入っているが、コンパクトで高品質で高密度でカジュアルで洗練されたこのカメラの良さは、是非実物で確かめて欲しい。

先行していた3社にとっては強烈なライバルが登場したと言える。