防除計画が大切な意味

 

農大時代に「防除計画」という言葉を聞いた。

その時は害虫が葉を食べたり、菌がもたらす病気などに適宜対応して、収穫量や品質に影響を受けないようにする、というイメージで受け止めていた。

 

ただ「計画」という部分の意味はぼんやりしたまま年月が過ぎていった。

理系学部出身者の感覚として計画といえば、何月何日に何をどうするということであって、いつ虫がたかるかなんて誰にも分からないことだと思ったからである。

 

しかし今年の春から夏にかけてテスト栽培をしてみて、計画の意味や必要性がわかってきた。

 

 

どんな害虫がやってくる可能性があるのか、

どうやってその接近や行動を検知するのか、

検知できた時点での生育ステージがどの辺りなのか、

使用する薬剤は神経性か呼吸管閉塞型か孵化阻害型か脱皮阻害型か、などなど、、、、

 

予め作戦を立てておくこと、それが計画ということである。

菌による病気も同じことである。

 

つまり防除計画というより、防衛計画というイメージのほうがピンと来るのだ。

 

 

しかし作戦をたてるにしても、交戦せずに敵を知るにはどうすれば良いのか?

やっぱり一度徹底的に交戦するしかないので、この夏に戦を交え完敗して、そして敵についてかなり深く知ることができた。

 

そのためには参考書も欠かせず、図書館でこんな本をあれこれ借りて勉強した。

しかしちょっとだけ困ったことに、例えばこの本は20年も前のものなのだ。

嘘は書いてないけど、余りにも情報が古い。

特に薬剤についてはどうやら実態とかけ離れているようで、じゃあ最新情報はどこに書かれているのか、、、、

 

まだまだ先は長いのである。