フォトマスター検定

フォトマスターという検定がある。
資格ではなく、主に販売店やメーカーの従業員を対象にした知識テスト。
年一回、9月応募締め切り、11月に試験実施なので、ちょうど今頃バイト先で受験するかどうかが話題に上る。

 

等級があり、3、2、準1、1、エキスパートの5段階。
社員さんが会社に言われて取るのは殆どが2級。
準1や1級はちょっと別世界という雰囲気で扱われている。

 

「どんなもんだ? ナニカ実になるのか?」と思い、過去問の古本を買ってみた。
レベル的にボクが受けたら1級に合格するとわかった。
そして内容が分かったのと同時に、受験に対する興味が消えた。

 

試験内容はトリビアであり、口プロレスであった。
この試験の等級と写真の上手い下手には、殆ど何も相関性は無いのであった。
例えるなら「板前検定」という筆記試験で等級を付けるようなものだ。

 

3級だったら、包丁の写真を見て三択から名前を選ぶ。
2級だったら、桂むきに向いた包丁を三択から選ぶ。
準1級だったら、包丁を研ぐ砥石の番目を包丁の種類ごとに選択する。
一級だったら、高級まな板に使われている木の種類を選択する。
こんな感じである。

 

板前検定の等級と料理の上手い下手は、マッタク関係無いといえる。

 

そしてフォトマスターも同レベルのピンボケ問題ばかりなのだ。
こんなので1級を取って、周囲から「凄い凄い」といわれるのは、気持ちの座りが悪いというもの。

 

一応念のためにフロアの責任者に「あの試験、受けといたほうがいいんですかね?」と聞いてみた。
お答えは「全然関係ないですよ。安心してください。」とのこと。

 

因みにこの責任者さん、会社から「家電アドバイザー検定」を受けろといわれて受けに行ったけど、試験開始30分で退席して帰っちゃったという伝説の持ち主。
(試験は80分で、30分までは退席不可)
もちろん試験は不合格。
見かけによらず太い人です。

 

とにかくこれで安心して「無免許」で仕事ができるのだ。