キュウリの葉の異変に気づき、裏をめくってみると、びっしりナニカが付いていた。
こういう様子は度々見てきたが、これが何なのかを追及したことはなかった。葉をゆらしても、指でつついても動かず逃げずなので、虫の卵かさなぎなのかな?程度にしか、漠然と考えていなかった。
しかしいつまでも正体を理解せずに放置しておくのはまずいので、顕微鏡で観察してみたところ、正体はこいつだった。
ピカチュウみたいなかわいい顔をしているが、どうやらこれが噂のダニらしい。
トマトの葉の裏にも同じのがいて、更に別の黒いのも発見した。
更にトマトの葉の表にはこれまた別のタイプの奴がいた。
白いポツポツがそれである。
先にも書いたが、触っても動かないのである。
だからこいつらが悪役だとは夢にも思わなかったのだ。
拡大するとこんなである。
顕微鏡の倍率は全部おなじなので、こいつは一回り小さいのだ。
何だかシロアリを小さくしたような体形だな。
上のと比べると、気味悪さが強い。
まだ不勉強で良くわかっていないが、こいつらは葉に針を刺して、樹液をちゅうちゅう吸って植物を弱らせるようだ。
また、細菌やウィルスの媒介もするらしい。
さらに排泄物が下の葉の表面を被い、そこに菌が繁殖して葉が枯れてしまうという被害も起こるようだ。
話には聞いていたが、農大時代に実体をこうして見るチャンスはなかった。
今にして思えば、あの被害はこいつらの仕業だったのだなと気づく件は、いくつかある。
正体が良くわかったところで、もう一度勉強しなおしだな。