通常栽培ベンチは金属で作られ、脚のアジャスターでレベルを取る構造になっている。
しかしそれだととても高価なものになってしまうので、ボクは吊橋式にした。
構造物に掛かる力には引っ張りと圧縮と曲げがある。
汎用の金属素材は、元からこの3つに対して栽培ベンチに使うのには十分な強度を持っているが、コストを考えると使えない。
そこで引っ張りと圧縮と曲げの3つについて、役割ごとに素材を分けて考えることにした。
引っ張りはひも。
圧縮は竹。
曲げは木とプラダン。
どれも身近な素材なので、経験的に加減は分かっているつもりだった。
ひもについては、伸びが少なく紫外線に負けないものということで麻を選んだのだが、実際には劣化してしまった。
一方前々から仮止めなどで使っていたPEテープ(画像参照)は、耐紫外線性能が無いものと思っていたが、温室内に1年以上放っておいても劣化していなかった。
何より安いし、軽いのにとても強い印象があるので、「これで大丈夫なのでは?」と期待したが、駄目だった。
意外と伸びるのだ。
しかたないので一からやりなおしである。
伸びずに強くて安いひも。
前から名前だけは知っていた「ケブラー」について調べてみると、現在ではポリエチレンの超高分子物質に置き換わっているように書かれていた。
早速調べてみると、釣り糸として身近に入手できることがわかった。
ここまできて、ポリエチレンで伸びずに丈夫ということで、エクセル線のことを思い出した。
かなり高価だった印象があるけど、調べてみたらそれほどでもない。
エクセル線か釣り糸にするかは、サンプルを購入するなどもう少し考えるとして、まずはエクセル線の強度テストをしてみた。
画像中央の銀色の機械が重りで、これを吊る線が右上から奥に向かって張ってある。
伸びはゼロではないが、とても少ない。
難点もあって、エクセル線はしなやかさが無く、いわゆるひものようには扱えない。
例えば2本のエクセル線を結ぶだけでも、テクニックが必要で、美しくは仕上がらない。
もう少し考えよう。